製造業×AIのアダコテック、AdaInspector Cloud 大型アップデート ~強みである自動学習でより高精度なモデル作成環境を提供~

株式会社アダコテック(本社:東京都千代田区、代表取締役:河邑 亮太、以下、アダコテック)は、2023年1月18日に製造業の検査・検品工程を自動化するAdaInspector Cloudの大型アップデートを実施しました。本アップデートは、AutoMLによる自動学習を改良し、より高精度なモデル作成環境をご提供することを目的としております。

■主なアップデート内容
○ハイパーパラメータ探索の効率化
従来のバージョンでは、最適なパラメータを探索する方法が効率化されておらず時間がかかっていました。今回のアップデートでは、ハイパーパラメータ間の依存関係が低い事を利用して探索範囲を絞り込むことで、最適化を実現できました。これによりモデル精度の向上が期待できます。

○独自の評価指標導入による欠陥検出性の向上
不良判定時の欠陥の検出性に課題がありましたが、一般的な機械学習の評価指標(f-measure、ROC、AUC)に加えて弊社独自の評価指標を利用し、総合的な判断を行うアルゴリズムにアップデートしました。これによって、より欠陥部位を明確に検出し、より誤報の少ないモデルが学習可能となりました。

○上記改良にともなう、パラメータ探索範囲拡張
AutoMLによる自動学習の効率化にともない、ハイパーパラメータの探索範囲をさらに拡張し、より検査に適したモデルの学習を実現できるようになりました。

■CTO伊藤桂一のコメント

機械学習アルゴリズムのハイパーパラメータを自動で最適化する手段としてAutoMLは非常に有用な方法です。しかしながら、運用にあたっては膨大な計算能力が必要となるため、性能(=潜在的な利益)とコストのトレードオフを考えて運用する必要があります。
HLACを用いた画像解析技術は深層学習と比べて計算量が少なく、アルゴリズムを構成する複数ハイパーパラメータの依存関係が弱い傾向があります。
この度、この特性を利用したAutoML技術を開発し、少ないコストで高精度なモデルを実現する自動学習機能をリリースしました。このリリースによって、機械学習に関する知識が少ないユーザーもより短い時間で高い性能検査モデルを開発する事が可能となり、製造業における外観検査システム化の一助になると期待しています。

 

今回の大型アップデートによってアダコテックは、今後も「モノづくりの進化と革新を支える」というミッションを掲げ、日本発のディープテックカンパニーとして製造業の検品分野における技術的なグローバルスタンダードを確立し、業界全体のDXを推進して参ります。

◆株式会社アダコテック
本社所在地:東京都千代田区神田神保町2-11-15 住友商事神保町ビル3F
代表者  :代表取締役CEO 河邑 亮太
設立   :2012年3月
資本金  :1億円(資本準備金含まず)
事業内容 :検品の自動化ソフトウェアの提供
会社HP   :https://adacotech.co.jp/

アダコテックは、国立研究開発法人産業技術総合研究所(以下、産総研)が開発した「高次局所自己相関(HLAC)特徴抽出法」を用いた画像解析技術を活用し、製造業の検査・検品工程の自動化に取り組んでいます。従来よりも効率的な異常検知を可能とする世界的に唯一無二のソフトウェアを提供しており、2022年7月にはシリーズBで合計15億円の資金調達を実施しました。

◆本件に関するお問合せ先
株式会社アダコテック 広報 出塚
電話:03-4346-4171 Email:pr@adacotech.co.jp